浄土宗のお葬式やお仏壇・お墓について

日本で最も知名度の高い仏教宗派はやはり浄土系仏教ではないでしょうか。
浄土系の宗派には「浄土真宗」「浄土宗」「融通念仏宗」「時宗」などが挙げられます。
その中でも「浄土真宗」「浄土宗」を信仰している信者の数が多く、これらの宗派のお葬式に参加されたことがある方も多いでしょう。
浄土宗と浄土真宗は名前もかなり似通っていて、宗教的な考え方も似ていますが、実は違うところもたくさんあります。
このページでは浄土宗のお葬式・お仏壇・お墓について詳しくみてみましょう。
浄土宗とは

総本山である知恩院
浄土宗

浄土宗は仏教における修行を重視せず、「南無阿弥陀仏」とお経を唱えることによって極楽浄土へ行くことができる「専修念仏」の考えです。
当時の仏教というものは、厳しい修行を行ったものにのみ、輪廻から解脱できるチャンスがあるといわれてきましたが、法然上人は「念仏さえ唱えれば誰だって極楽浄土へいくことができる」としました。
当時仏教というものは貴族などの身分が高い人だけのためのものでしたが、誰でも救われることができるという画期的な教義が庶民に爆発的に広がっていきました。
浄土宗の葬儀
浄土宗では特に念仏を唱えることを大切に考えています。
お葬式で唱えられる念仏は南無阿弥陀仏。
お焼香の回数は3回以内のどれでも良いとされています。
浄土宗のお仏壇

浄土宗のお仏壇の本尊として祀られるのが、念仏の中にも出てくる阿弥陀如来です。(写真右:鎌倉の大仏様は実は阿弥陀如来象です。)
本尊の右には勢至菩薩、左には観音菩薩が配置されます。
そして脇掛には法然上人と善導大師が描かれています。
浄土宗は金仏壇の場合が多いですが、唐木仏壇でも問題はありません。

浄土宗の一般的な金仏壇。極楽浄土をあらわしている