真言宗のお葬式やお仏壇・お墓について

真言宗は西方インドの教えを色濃く残した仏教で、お経もサンスクリット語の音をそのまま当てはめた真言(しんごん)唱えたり、密教の仏具を用いたりして修行に励みます。
特に曼荼羅を使用するのが特徴的で、真言宗だけではなく密教の系列である天台宗も曼荼羅を用います。
出展:via Wikimedia Commons
密教系の宗派である真言宗

密教とはその名の通り「秘密の教え」のことを指しますが、
決してうちに閉ざしている教えのことではありません。
密教の教えは非常に深く、その真理に辿りつくのも難しいため
むやみに布教活動を行わなかったことがその名前の由来とも言われています。
そのため密教といえば「真言宗」が代表的な宗派になります。
真言宗について
真言宗

開祖は空海(弘法大師)。
奈良時代の僧で、当時仏教伝来の本場でもあった唐へも留学生として行った人です。
他の宗派でも幅広く読まれている般若心経を唐から持ち帰りました。
般若心経はサンスクリット語(、
のような文字です)で書かれていて、その音をそのまま梵字に当てはめて唱えます。
般若心経などに書かれているお経を
真言とも言うのですが、この教えの深淵を理解し、
修行を行うことなどによって救われるという考えです。
総本山は和歌山県にある高野山金剛峰寺で、霊験あらたかな場所で神秘的です。
真言宗の葬儀

密教である真言宗の葬儀は、その教えの性質上守るべき作法がいくつかあります。
まずお焼香についてですが、真言宗は3回お焼香をするのが正しいとされています。
その他にもお線香は3本、数珠の数は108個石がついたものが良いなど、数に対して決まりごとが多かったりします。
ただ、お葬式の都合上、お焼香が1回になったりすることもあります。
その際には会場の指示に従いましょう。
真言宗のお仏壇



真言宗の宗派の方がお仏壇をご購入される場合、唐木仏壇でも金仏壇でも構わないといわれておりますが、唐木仏壇の方が多いようです。
そしてご本尊は、大日如来が多いですが、特に制限はありません。
ご自身が信仰されている神様を祀っても良いといわれています。
脇掛ですが、弘法大師と不動明王が描かれたものが多く、お仏壇にセットする場合はご本尊よりも高くならない位置にかけます。
仏具は三具足が基本で、五具足を使用することもあります。
色はこげ茶色~黒といった色調のものが多いです。