曹洞宗のお葬式やお仏壇・お墓について

曹洞宗は仏教の中でも禅宗の一つに位置づけられる宗派になります。
禅宗は坐禅を修行の一環としてを行うことで有名ですが、その中に位置づけられる宗派としては「臨済宗」「曹洞宗」「黄檗宗」などが日本ではあります。
ここでは曹洞宗の考え方や教義についてみていきましょう。
曹洞宗とは

曹洞宗

開祖は道元。
道元は京都の生まれで、鎌倉時代の人です。
比叡山延暦寺で仏教の教えを学びましたが、そこで仏教に対して疑問を抱き、当時仏教が盛んであった明へと渡ります。
当時日本では「禅」は悟りを開くための修行の一環でしたが、道元大師は如浄禅師と出会うことによって、「坐禅」の重要さを悟ります。
禅宗の一派として「臨済宗」「曹洞宗」「黄檗宗」がありますが、これらの宗派は開祖が直接中国まで禅宗を学びに行って体得したものですので、中国本家における高祖が異なります。 そのため坐禅という同じ修行をどの宗派も行っているように見えますが、坐禅の位置づけや考え方が異なったりしますので、同じ禅宗といっても坐禅の持つ意味合いは宗派によってかなり変わってきます。
曹洞宗の葬儀
禅宗である曹洞宗では、坐禅を含めた修行が基本となりますので、お念仏を唱えること自体が修行の一環でもあります。
曹洞宗での念仏は「南無釈迦牟尼仏」(なむしゃかにぶつ)と唱えます。
お焼香の回数ですが、曹洞宗では2回行うのが通例です。
1回目は右手でつまみ、額まで持ち上げます。
2回目は左手で1回目よりも少ない量をつまみ、額までは持ち上げずに炉に入れます。
ただ、葬儀の信仰時間の関係上、焼香回数が1回とされることがあります。その場合はその指示に従いましょう。
曹洞宗のお仏壇


曹洞宗は坐禅をベースとした修行が重要ですので、お寺の祭壇などもシンプルにされているところが多いです。
そういった影響をお仏壇も継承しています。
そのためお仏壇もあまり決まりごとが多くなく、本尊などもお世話になるお寺が信仰している仏様を祀るケースが多いです。
よってご本尊は釈迦如来が多いですが、阿弥陀如来などの場合もあります。
脇掛は承陽大師(太祖瑩山)・常済大師(高祖道元)のお2人が描かれています。
お仏壇の種類も、特に決まりごとはありませんが、
シンプルに洗練されている曹洞宗ですので、金仏壇はあまり使用しない傾向が多いです。
しかしだからといって禁止されているわけではありません。
仏具は唐木仏壇に合うよう、茶色や黒を基調としたもので揃えられます。